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車検はあくまでも最低限の検査に合格することだが
車検は国が車に対して公道を一定基準以上のレベルで走行できるか否かを検査するための制度です。その一定基準のレベルでは主にブレーキとタイヤ、ワイパーとウインカー、前照灯と尾灯、そして排ガスと車体が検査されます。ブレーキではブレーキパッドの摩耗具合を検査され、タイヤでは溝の深さが焦点になります。タイヤの溝の深さは1.6㎜以上でないと合格ができなくなります。またワイパーもゴムでできてるので劣化すると窓を滑らかにふき取ることができなくなるのでアウトになりますから新品に取り換えなくてはなりません。その車検で古い車でアウトになりやすい項目の1つに排ガス検査があります。この排ガス検査などでアウトになると、もう一度整備しなおして陸運局で再検査となります。なお陸運局での再検査の場合、3回目までは先払いした検査料で検査ができるとしています。
しかしその車検は最低限のレベルを通過させるための検査となります。そのために車体の検査では鋭利な突起なキズなどがない限り、少々車体が凹んでいても合格する場合があります。その最低限のレベルを通過させるための検査であるゆえに、車の所有者は合格してもその後の車の無故障を保証するわけではないことを自覚しなければなりません。この車検を実施するには一部の車の整備に精通している人以外は、どこかの業者に依頼して整備してもらわないとなりません。この業者は主に新車販売をするディーラー、町の個人経営の整備工場などいろいろあります。一般に費用が一番高いのが新車販売をするディーラーであるといわれます。そのために費用の高さを嫌う人はディーラーでなくて、どこかの町の整備工場に依頼する場合もあります。その費用が高いとされるディーラーでの整備の真の目的は車検の最低限の検査に合格すること以外にあります。その真の目的はその後に故障を極力させないことにあります。というのは整備してもその後に故障をしてしまうと、メーカーとしての信頼に傷がついてしまうからです。それはすなわち新車販売での売り上げが大きく落ち込んでしまい、経営の基幹を揺るがすことになりかねないからです。
そのディーラーでの整備を依頼するとき、整備の費用は車の種類によって異なるものの、法定費用や次回車検時までの定期点検契約などを除くと約6万円台からとなる場合があります。これらの整備費用では車検ごとにワイパーゴムなどは劣化しやすいので取り換え対象として整備される傾向となります。また近頃の車は電池でキーを稼働させますが、その電池の取り換えもご丁寧にやってくれる場合があります。なのでもし車検実施目前に自力でこれらの部品を取り換えたならば、その取り換えた旨をメモして提出するなどしておく必要があります。これによって整備費用を何百円か少々安くすることも可能となります。なおディーラーは指定工場としての扱いなので、車の検査自体は陸運局へ持ち込むことなく、その日のうちに終わらせて帰宅することもできます。しかし書類だけは平日の週1から2回程度に陸運局まで担当者が出かけてチェックしてもらわないとなりません。その書類チェックが終わって初めて真の合格となります。ということでそれまでの間は仮合格の扱いとして、車の窓には仮のステッカーが貼りつけられたままとなります。真の合格をして書類が家に届いて、初めてその仮のステッカーも真のステッカーに貼りかえることができます。